12月の挨拶

何かと忙しく感じる師走ですが、檀信徒の皆さまはいかがお過ごしでしょうか。

「楓葉経霜紅」(ふうようはしもをへてくれない)

「楓葉」とは秋になると色づくモミジの事です。
紅葉の葉は、霜が降りる寒い時期になると綺麗に色が変わります。
夏が終わり、徐々に気温が下がってくると、植物の光合成に必要な緑色の色素であるクロロフィルが分解され始めます。クロロフィルがなくなってくると、見た目の緑が薄くなってきます。
そして緑が薄くなってくる一方で、アントシアニンという赤色の色素や、カロテノイドという黄色の色素が目立つようになってきます。

この禅語において、「霜」は人生における困難、苦労を表しています。
人が生きていく上で、毎日の日常で様々な出来事があり、その中には困難があり、苦労もあります。
その苦労、困難を乗り越える事で、それが人生経験となり、人としての成長に繋がるのではないでしょうか。

曹洞宗の僧侶であり、和歌、俳句で有名な良寛様の辞世の句です。

「裏を見せ 表を見せて 散る紅葉」

人生の最期は、表の部分も裏の部分も全て曝け出して亡くなっていく事を、紅葉に例えた辞世の句です。
人が最期を迎え極楽浄土へと旅立つ時、この世に残るのは「その人の生き様」です。
たくさんの方に良き思い出を残した人生でありたいものですね。

今年の歳末の納骨堂開放期間は以下の通りです。
お餅やみかん、お花などご先祖様に年末年始のお供え、お参りにお越しください。

令和七年歳末納骨堂開放期間 12月28日(日)~30日(火) 10時~14時
令和七年歳末合同供養・法話会 12月30日(火) 11時半から

令和七年師走